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 試合を取材に行くとき、ゴルフにはコースを見る楽しみもある。11年前、突然の不整脈に襲われ、ペースメーカーの植え込み手術をするまで、全米オープンだけは毎年のように取材に行っていた。世界で最もタフな全米オープンの開催コースをこの目で確かめたかったからだ。
 その中でも特に印象に残っているのがメリオンゴルフクラブである。6528ヤード・パー70。2013年には32年ぶりに全米オープンが開催されることでも話題になっているが、1971年の全米オープン、ここでリー・トレビノがジャック・ニクラスをプレーオフで破ったときの優勝スコアがイーブンパーの通算280ストローク。ニクラスは「小さなグレートコース」と言った。
 メリオンは「コースと戦うことは禁物で、設計者の意図を見抜いて、その通りに、逆らわずにプレーしなければならない」といわれている。これは鳴尾ゴルフ倶楽部にもそのまま当てはまる言葉だと思う。

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 鳴尾は6612ヤード・パー70。距離の短さといいグリーンの小ささといい、メリオンによく似ている。表示された数字だけからすると、こんな短いコースでプロが試合をすれば今は相当のアンダーパーが出るのでは?と思いきや、2010年の日本シニアオープンの優勝スコアは倉本昌弘の通算2オーバー282であった。最終ラウンド、15番ホールを終わって2位に4打差をつけた倉本は残り3ホールをボギーで勝てると計算し、その通りのゴルフで勝った。上がり3ホールはパーを狙っていって、一つ間違うとダブルボギーになる恐れがあるというのだ。
 鳴尾は「山のリンクス」といわれているが、スコットランドのリンクスのようにグリーン手前から足(ラン)を使えるホールはほとんどない。パー3でグリーン正面があいているのは2番ホールだけ。パー4も300ヤード台のホールは深いアリソンバンカーの上を正確なアイアンが打てないと小さくて硬い高麗グリーンには止まらない。設計者の意図をよく考えて、自分の技量に合ったルートを打っていくこと。そして鳴尾でゴルフを楽しむにははやりバンカーショットはきちんと打てるようにしたい。